革新のイズム イノベーターの暴論

2016.9.26 On Air

Innovator 76

食パンで絵画を蘇らせる

Reviving paintings with bread

岩井希久子

Kikuko Iwai

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革新を起こすために、貫くべき主義・信念・こだわりとは何か?
技術産業のみならず、福祉や教育、スポーツやカルチャーといったあらゆる分野で挑戦を続ける革新者たちのイズムに迫ります。

日本でも数少ない、絵画の保存修復家である岩井氏。
山下清からクロード・モネまで、数々の名画を蘇らせてきた驚異の技法とは?

ブリッジワード英文

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Innovator’s Profile

脅威の技法で絵に再び命を吹き込む 絵画保存修復家

ブリッジワード英文

岩井希久子

絵画保存修復家 (コンサヴェター)
(有)IWAI ART保存修復研究所(イワイアートホゾンシュウフクケンキュウショ)代表取締役
現在IIC(The International Institute for Conservation of Historic and Artistic Works)、 IPC(Institute of Paper Conservation)、文化財保存修復学会(The Japan Society for the Conservation of Cultural Property)、並びにIIC Japan の会員。

1955年8月15日(S30年)熊本市生まれ。
父親が熊本県立美術館建設準備室長をしていた関係で、絵画修復の仕事と出会う。80年に渡英し、 ロンドン、ナショナル・マリタイム・ミュージアムで修復技術を学び.84年に帰国。
以後、フリーランスとして、モネ、ゴッホ、ピカソといった名画の修復を手けるほか、現代アートセル画など多様な表現の修復にも挑む。また、国際巡回展などで出品作のコンディションチェックの仕事も数多く担当。89年有限会社岩井絵画修復(現・有限会社IWAI ART 保存修復研究所)を設立。93年小山敬三美術振興財団海外研修を受賞し渡米。「絵にやさしい修復」を理念に、98年からロンドン、テート・ギャラリー(現テート)に研究を持ち込み、絵画をエイジングさせない「脱酸素密閉」という作品保存方法を開発。このほか日本の職人の技術を生かした修復を行うなど、独自の修復技術をつねに探求し続けている。2012年度佐倉市民栄誉賞受賞。おもなテレビ出演として、2010年にNHKプロフェル 仕事の流儀「母の覚悟で、ピカソに挑む」、2011年にNHK BS プレミアム 旅のチカラ「幻の絹絵よ!よみがえれ 絵画修復家 岩井希久子 ベトナム・ハノイ」2013年「徹子の部屋」、「視点・論点」『私は絵のお医者さん』NHK 総合 他多数。

おもな著書として、2013年美術出版社『モネ、ゴッホ,ピカソも治療した絵のお医者さん修復家・ 岩井 希久子の仕事』2014年六耀社『ソリストの思考術 修復家・岩井希久子の生きる力』

現在、日本初の修復センター設立を計画中。
(日本に修復センターをつくる会 www.facebook.com/182218828596702/)

主な修復作品
『肘掛椅子に座る女』 パブロ・ピカソ作
『ひまわり』 フィンセント・ファン・ゴッホ作
『睡蓮』 クロード・モネ作、モネ室 地中美術館蔵
『長岡の花火』 山下清作。
『ディズニーアニメーション原画』 (現ディズニーアニメーション リサーチライブラリー)

「何百年も前の作品の魂を注ぎ込んで、絵を蘇らせる」と語るのは絵画保存修復家・岩井希久子。彼女は驚くべき技法で数々の名画を蘇らせてきた。

「何百年も前の作品の、その魂を注ぎ込んで、絵を蘇らせる」と語るのは絵画保存修復家の岩井希久子。

彼女は日本でも数少ない絵画の修復家でありこれまで数々の名画を蘇らせてきた。

食パンやすりおろした消しゴム、唾液さえも使うという驚異のテクニックを紹介、革新のイズムに迫る!

  • 作品を傷つけずにほこりを吸い取るため、無脂無塩のパンを用いたり、注射器で接着剤を注入し補強する。繊細かつ大胆な方法で絵画を修復する。
  • 時には自らの唾液も修復アイテムに利用する。絵の裏面のクリーニングも行い、徹底的に絵画の寿命を延ばす。ひとつの作品にかける時間はおよそ半年。
  • 日本中を放浪した画家、山下清の貼絵『お蝶婦人屋敷』。50年の歳月を経て剥がれ落ちた“紙”も、岩井氏の手にかかれば再び命が吹き込まれる。
  • 「憧れの名画に触れられるし、一対一でいられる。それは至福の時」と語る岩井氏。修復の理念と技術を広めるため、今日も絵画を蘇らせている。

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